先生の教えを胸に
日本代表のメカニックを目指す


房崎 健二
ワークショップスーパーバイザー BMW ハイブリッドテクニシャンプラス

中学生で自動車に携わりたいと思い、高校を出る頃にちょうど自動車整備学科が開校したので進学を決めました。僕は1期生です。できたばかりの施設はとてもきれいで最新機器が揃い、学習環境が充実していました。
先生方は勉強や就職、プライベートのことまでとても親身に相談にのってくれました。特に就職のときは希望をしっかりと聞き、アドバイスをくれて、県外の就職先まで熱心に探してくれました。また、「どんな仕事でも丁寧に取り組め」と教えられました。それが穴吹の先生方の一人ひとりの生徒に対して親身に接する姿に現れていると感じます。

授業はどれも新鮮で、エンジンのオーバーホールやエンジン車からエンジンを下ろ しての修理もやりました。技術大会で賞をいただけたことが強く印象に残っていま す。 自信にも繋がりました。一緒になってすごく喜んでくれた大門先生のお顔が今 でも思い出されます。
クラスはみんな仲良く、学校以外でもよく遊びました。集まって車の修理もしまし た。同じ目標を持ち、好きなものが同じ人たちが集まっているので結束力がありま した。スポーツ大会でのサッカーも常日頃から一緒のメンバーで和気あいあいと楽 しみ、学園祭ではアルミニウムを溶かして車の模型を作りました。いろんなことに みんなで真剣に取り組んでいましたね。

「香川のBMWさんが応募しているよ」と先生から聞き、会社見学に行きました。国産にはないレンガ張りの工場施設をはじめ、各方面に恵まれた会社だと感じ、当社を選びました。
今はワークショップスーパーバイザーというポジションで、簡単に言うと工場長になります。メカニックから3年ほど前にワークショップスーパーバイザーになりました。作業段取りや修理の受付、営業との仲介やメカニックに伝達するなど、コミュニケーションを取る仕事です。内部的には「真ん中の一番大事なギアの部分」と言われ、会社の中心部を担うポジションです。作業内容を事前に確認し、部品の準備などを行い、メカニックに負担がかからないように作業を円滑にするのも私の仕事です。
サービス業は顧客満足度が大事です。以前からお客様のことを考えて仕事をしてきましたが、ワークショップスーパーバイザーになり、それまで以上にお客様目線で仕事をすることが増えました。例えば説明も専門用語を使わず、知らない方にもわかりやすく説明するといった「気配り」を大切にしています。

突然来られるお客様。例えば旅行で来られ、急に不具合が出て困っていることがあります。すぐに対応し、直して差し上げ、そのまま旅行を楽しんでもらうのが我々の仕事かな、と思います。困って立ち寄り、すぐに直れば、感謝されて喜んで帰っていかれる。
そういう時のお客様の笑顔がすごく素敵なのです。その笑顔を見たときや後にお手紙をいただくこともあって、「ああ、やってきてよかった」と感じる瞬間です。

正規ディーラーとして順位がつきますので、当社を全国No.1店舗にしたいです。そ のために顧客満足度上げ、お客様に喜んでいただける店を作ります。個人としては 資格制度への挑戦があります。BMWは車種ごとに資格制度があり、その中でハイ ブリッドの資格制度の一番上が eマイスターです。日本に5人しかいません。私は その次のランク、ハイブリッドテクニシャンプラスを持っています。このクラスも 全国で20名ぐらいですが、やはり最終的にはeマイスターになり、日本を代表する メカニックになりたいです。この大きな目標をやりとげたいです。

「自分の未来像」への選択肢は多くて迷うと思いますが、何に興味があるのか、どんな未来を描きたいのかをよく考え、自分で決めていくことが一番大事です。自動車の整備士になりたい人には、穴吹カレッジなら最新の情報を教えてくれるし、ベーシックな部分をしっかり学べます。
就職時にはまた1からのスタートになりますが、基礎を教え込んでくれているので安心です。また、在学中や入職後、私も挫折しそうになったことはあります。そんな時は先生に相談しました。そして、もう1回頑張ろうっていう気持ちになれました。卒業したからバイバイではなく、卒業して私も20年たちますが今も助けられています。どこでくじけそうになっているかを相談するといいです。先生方も業界経験者ですので、上司に相談するより相談しやすいと思います。私たちのような先輩にも頼ったらいいと思っています。