地域とデザイン デザインの生まれるところ⑨ | 香川県の専門学校 穴吹カレッジグループ 高松 | 四国で専門学校に通うなら、充実の学びで専門力を身に付ける!資格と就職に強い実績校

地域とデザイン デザインの生まれるところ⑨

2026.02.14

デザイン・ゲーム

香川県には、今では直島や小豆島をはじめとする瀬戸内の風光明媚なスポットが世界的な評価を受けて国内外から多くの観光客が訪れます。そういった観光客の拠点となるのがかつて港の城下町であった高松市駅周辺です。2025年に香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)が完成してからまた一層、人の流れが賑やかになりました。デザインカレッジは駅の近くにあるので、ちょっと歩けばそういった世界的な観光拠点に自分の身を置くことができます。海辺を散歩するもよし、外国人観光客に話しかけてちょっとした観光ガイド気分を体験するもよし。お昼休みに駅のコンビニに行くだけでもちょっとした観光気分が味わえたりします。

さて、そんな高松市ですが、今回は少しそこから離れたひっそりとした佇まいの地域にある魅力について触れてみたいと思います。実は、そういった地域は高松市民にとってもおそらくそれほど馴染みがある場所ではないのですが、それゆえにまだ観光地化されていない、豊かな地域のリアルな生活と文化が残っているエリアが多くあります。

高松市亀水。亀水は「たるみ」と読みます。ひと世代前に観光や研修地として俄かに栄えた五色台の麓の村です。高松市からバスも出ています。高松市の校外ならではの、丘のようなアップダウンの小さな峠を二つ超えた先に、風の谷のような場所が突如として開いてきます。その道沿いの集落の中に、今回紹介する「旧南原邸」がひっそりと佇んでいます。

簡単にいえば、古民家カフェ。でも、その辺のよくある古民家カフェと何処か佇まいの格が違うんです。それもそのはず、築110年以上となった当時の旧家の主家と門や蔵からなる一連の建築群と手入れの行き届いた庭園。国の有形文化財にも登録された「本物」感が場の空気を清々しくも凛としたものに変えて、訪れるこちらの背筋も伸ばしてくれるような不思議な気を感じます。

建築家としての経験上、どんなに素晴らしい建築であっても、それを生かすも殺すも最終的には使い手のセンスが大きく作用します。素敵な場所には素敵な管理をしているオーナーなり住み手がいるのは確かです。ここは、高松市内で IKUNAS というメディアなどを手掛けられているデザイン事務所 tao. の久保月さんが静かな情熱とともに少しづつ整えていっている「地域づくり」の拠点でもあります。

2026年2月。梅月会、という地元工芸作家などの展示を含めたイベントの案内を頂いたので、風はまだ少し冷たいものの、日差しが僅かに春の暖かさを感じさせる午後のある日、ふと訪れてみました。偶然にも、月さんがいらっしゃって、隅々まで案内していただくことができました。実は月さんには、地域デザイン学科を立ち上げる際にいろいろ相談に乗ってもらった経緯もあります。午後の日差しの中で庭に出て雑談をしている時に、「このあたりの地域を学生たちと一緒に何かできませんかね」ふと月さんからそんな話しが出ました。

「この地域はまだまだ元気で、ご近所付き合いも良好で、祭りも残っているんですよ。ゲストハウスも他にもポツポツできはじめて、お互いの様子も解り始めたし、地域の方たちと一緒に何かできる雰囲気になってきたんです」旧南原邸のオープンから3年かけて、月さん率いる tao.の皆さんで少しづつ育んでこられた「地域づくり」の舞台に、学生も参加できるきっかけを頂いたのです。

地域のリサーチやイベントの企画、運営など。これから地域デザイン学科を中心に、デザインカレッジや穴吹カレッジ全体のリソースを活用しながら、学生たちと楽しいプロジェクトを作っていけそうな気がします、そんなワクワクがこみあげてくる時間でした。亀水のみなさん、ぜひよろしくお願いします!

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