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【卒業生紹介/パン職人】心に決めたパン屋で働いて、今年で10年目。|パパベル丸亀店 𠮷岡さん

2026.03.09

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心に決めたパン屋で働いて、
今年で10年目。
僕なりのプロの矜持。

𠮷岡 弘暁さん
𠮷岡 弘暁さん

【勤務先】
パパベル 丸亀店/ブランジェ(パン職人)

2016年卒業
観音寺中央高校 総合学科出身

基本を積み上げながら、<br>ここで働いてきた
基本を積み上げながら、
ここで働いてきた

小学校の頃、本で調べたレシピを頼りに初めてフランスパンを焼いた記憶が、今も僕の中にあります。その想いはずっと変わらず、在学中から「パン屋になる、パパベルで働く」と心に決めていました。

入社して今年で10年。パン製造の各工程を数年ずつ経験し、1ヶ月前からパンの仕上がりを左右する重要な「焼成(窯)」を任されるようになりました。

職場の環境には本当に恵まれています。定年を過ぎても研鑽を積む大先輩や、最近増えてきた外国人の仲間たち。いろんな人がいる中で、なんだかんだ言っても仕事は「チームワーク」だなと思います。

「粗」を探すより、
そっと手を差し伸べる

僕は元々、自分から積極的に喋るタイプでもないし、不器用なところもあります。だからこそ、周りの粗を探すより、自分が一歩引いてみて、そっとフォローすることを意識しています。

パパベルのような大きなパン屋での仕事は、一つのパンを一人で作り上げるのではなく、粉をこねる「仕込み」、生地を分ける「分割」、形を作る「成形」、そして「焼成(窯)」という4つの工程を、職人たちがリレーのバトンのように繋いでいく分業制です。

例えば、前の工程から少し形が崩れた生地が流れてきても「自分だって完璧にできないところがあるしな……」とそっと直して次に繋ぐ。自分の工程の前後を思いやり、最後はチームとして最高のパンを届ける。それが僕なりの「プロの技術」だと思っています。

ただ単に言われた通りに動くのが仕事だとは思いません。僕は「人がやったこと、言ったことを鵜呑みにしすぎない」ことを意識しています。
まずは組織のルールを理解した上で、「なぜ今、この作業が必要なのか」を自分の頭でも考え、時には店長と話し合ったり相談したりしながら日々働いています。コミュニケーションが取れる良い環境だから長く働けているな、と感じます。

10年経って噛みしめる
「パンは生きもの」という本質

在学中に中村先生が言っていた「パンは生きもの」という言葉を、取材を受けながら思い出した自分に驚いています。同級生は「お前はまじめだったよなー」と言ってくれるけれど、宿題とかちゃんと全部やっていたかというと自信はないですし..笑

パン作りの面白い、そして難しい部分ですが、どれだけ経験を積んでも、細部まで気を配らなければ、正直に焼き上がりに出てしまう。そして手をかければ、かけただけの結果が出る。窯から上がった時、何百個と並ぶパンの中から「自分の成形したものは一目で分かる」と言い切れます。

取材の中で「すごいですね」と褒めていただいたけれど、「自分はまだまだ」だと本気で思います。大先輩が「まだ慣れない」と言いながらパンを焼く背中を見ていると、自分を誇示するなんて、まだまだ先の話だと思えるんです。

見た目だけにこだわる(作業が遅くなってしまう)のも違うし、作業が早ければそれでいいという訳でもない。仕事としてパン作りをする上で、質と速さの両方を追求するのがプロだと、改めて感じています。

目指したパン屋で
「現場の柱」となる喜び

僕は、今のところ独立して店舗を持つことを目指しているわけではありません。尊敬する20年来の大先輩や有名パン屋で経験を積んだ大御所、外国人スタッフなど、個性あふれるチームワークの中で最高のパンを焼く。目の前のお客様に満足してもらう。そんな日々に、僕は今、とても満足しています。

自分なりの「プロの形」を、これからも大切にしていきたいと思っています。

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