最高品質のサービスを提供する
その土台をつくった場所


大山 研志郎
サービス部工場長 ポルシェZPTテクニシャン シルバー

入職して16年。現在工場長を務めて5年です。3年前に四国中央店から転勤で、高松店の工場長に就任しました。もともとスポーツカーが好きで、スポーツカーを扱うメーカーへの就職を希望していました。他メーカーは環境性能に特化した車を多くつくっていますが、ポルシェはずっとスポーツ寄りの姿勢を貫いています。その最新のポルシェ車に触れられることは、私的に一番の魅力です。
新人時代は、オイル交換などの軽作業や車検などからスタート。入社して4・5年頃はできる作業が増えていくことが嬉しかったですが、まだ自分のことだけで精一杯でした。ステップアップに充実感を感じながら、仕事を淡々とこなす日々でした。
15年が経ち、今の工場長のポジションでは、メインの整備だけでなく、工程管理やパソコンを使っての書類作成、お客様に不具合についてどこが悪いのか、原因やこれを替えないといけないという対策や説明を考える仕事が増えています。周りを見ながら、仕事を振り分けるポジションになり、全体のバランスや周囲への気配りができるようになりましたね。

僕は普通科高校でしたが、進学となったときに将来何になろうかと考えました。兄が穴吹カレッジに行っていて、自分も車が好きだったので、兄と同じ自動車整備学科への進学を決めました。兄も現在、板金の仕事をしています。

学校には最先端の設備が整っていました。いろいろな実習、教材も充実していました。車の知識、基礎の学びは今でも役に立っています。一番役に立ったのが実習です。実際に各部品に触ったり、バラして組んだりというのは、今の仕事のベースになっています。エンジンを全部分解してオーバーホールする授業は、すごくやりがいを感じました。最後全部、ネジ1個も残さずに組み上げることには、緊張感と共に達成感も感じられ、実習はとても楽しかったです。元々、分解したり組み直したりといった作業が好きなので印象に残っています。

僕が就職先を探していたとき、当社は学校の募集にはなかったのですが、先生に相談すると、自分の家の近くで探してみろ、といわれ、当社を見つけました。家が香川県でも愛媛寄りなので愛媛方面を探し、次は「自分からアポイントをとって、やってみろ」と指導があった記憶があります。学校の募集掲示板の求人票だけじゃなく、自分で探してみるということも大事なこと。やりたいことは自分でやってみろ、本当に行きたいところを探してみろ、という自立を促すアドバイスがあったことでチャレンジでき、行きたい会社に入れたと思っています。

授業の一環でしたが、モーターショーの見学は楽しかったですね。なかなか東京方面に行く機会は学生にはないし、東京モーターショーに行けることは本当に貴重な経験になりました。その当時の最新の車を見られるので、友だちと興奮しながらいろいろなブースに行きました。

穴吹カレッジは教育体制や勉強の内容がしっかりしていて、最短で2級整備士が取れることが僕には大きなメリットでした。僕は卒業後、国産車じゃなくいきなり外車のポルシェに携わりました。構造などが、学校で習った部品と同じ名称でも役割が違ったり、メーカー独自の名前だったりがあり、最初は戸惑いましたが、学校での基礎の勉強が身に付いていたので、理解できるレベルでした。もちろん、整備に従事しながら勉強を重ねました。ただ、やっぱり基礎ができてないと応用が利かない。国産車であろうが輸入車であろうが、どこに行っても大丈夫なように、穴吹カレッジではベーシックな部分をしっかりと教えてくれるので心強いです。
また、僕は好きなことを学んでいくことがすごく大事だと感じていて、自分が今何をしたいか、将来何がやりたいのかを考えて、進路を決めるといいと思います。機械を組み立てたり分解したりに興味のある人は、ぜひとも行くべきだと思います。

ポルシェには、最高品質のサービスを提供できるメカニックとしての認定資格制度があります。このポルシェZPTテクニシャン資格は全世界共通で、ブロンズ、シルバー、ゴールドと三つあり、僕が持っているのが真ん中のシルバーで、今、最高位のゴールドに挑戦中です。なかなか難しいのですが、これが取れたら、世界中どこに行ってもメカニックとして通用するので気合いが入っています