看護師は、
誰かの心を軽くする力があります。


徳嶺 百夏さん
沖縄県立西原高等学校
看護師
現在は、沖縄県の県立病院で看護師として勤務しています。整形外科病棟で2年、その後は内科病棟で1年働いています。整形では手術後の患者さんのケアやリハビリのサポートが中心でしたが、内科ではモニター管理や化学療法、心臓カテーテル検査の補助など、より医療的処置が多くなりました。ほかの病院に比べて病棟のくくりの幅が広いため、やることや学ぶことは多いですが、だからこそ充実していると感じでいます。
また、コロナの影響で学内実習もありましたが、学生時代の実習はほとんどが整形外科病棟の実習だったため、たまたま整形外科病棟に配属となり、学んだことが活きることが多くありました。
忙しい中でも、自分の判断で「看護的なこと」ができたときです。例えば、抑制されていた患者さんの手を一時的に外してあげられたとき。手が自由になると、患者さんの表情がパッと明るくなるんです。その瞬間に「今、自分は看護をしているんだな」と実感できます。治療の補助だけじゃなくて、患者さんに寄り添うケアができたときに、看護の本質を感じられる気がします。

すごく人間関係がいいです。先輩も同僚も本当に話しやすくて、わからないことは何でも聞ける雰囲気があります。看護師の世界って正直、もっとドロドロしているのかなって思っていましたけど(笑)、実際は全然そんなことはなくて、自分が想像していたよりも、ずっと働きやすい環境でした。

母が県立病院に勤務していた影響もあって、最初から県立病院は視野にありました。中でも魅力に感じたのは「転勤があること」でした。いろんな場所でいろんな経験ができるのは、自分にとってプラスになると思ったんです。宮古島は親戚もいて、何度か訪れたこともあったので、全く抵抗はありませんでした。香川から地元に戻るより、思いきって離島に行く方がワクワクしました。
三年間で詰め込むより、自分のペースで学べる四年制が合っていると思いました。それに沖縄出身の学生が多かったので、安心感もありました。実は穴吹のことは、友達に教えてもらって受験期間に入るギリギリで知ったんです。AO入試に間に合うかどうかのタイミングで知って、直感で「ここに行こう」って決めました。

もともと人見知りでしたが、グループワークや発表を通して、人と話すのが楽しいと感じられるようになりました。印象に残っている授業は「笑いヨガ」や「健康指導論」です。弁当を作って発表したり、夢を100個書いたりと、型にはまらない授業が多くて、すごく記憶に残っています。

先生方がすごく手厚くサポートしてくれました。担任の先生に、県立病院に勤めている先輩と繋いでもらって、電話で話を聞いたり、面接練習をしてもらったり。面接や小論文対策もばっちり準備できて、無事第一志望で内定をもらいました。
《ちなみに写真は、徳嶺さんと看護学科教員の奈良先生との2ショットです♪》
看護師って大変なイメージが強いと思いますが、やりたいと思ったらまずはチャレンジしてみてほしいです。コミュニケーションが苦手でも、勉強が不安でも、やっていくうちにちゃんとできるようになります。自分もそうでしたので。「できるようになるから大丈夫」って伝えたいです!
勉強は確かに大変だけど、国家試験を越えれば少しだけ自由度が広がります(笑)。学生の間にたくさんの経験をして、迷ったり悩んだりしてもいいから、前に進んでほしいです。看護は地味な仕事かもしれないけど、誰かの心を軽くする力があります。私は今、そのことを毎日実感しています。